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Technical Report
本レポートは、世界平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃以内に抑えるという目標の達成に向けて、2050年までにカーボンニュートラルを実現するだけではなく、累積排出量をできる限り小さくする観点から、日本国内で早期に大幅な温室効果ガス(GHG)排出量削減を果たす可能性を検討し、その実現のためのアクションプランをまとめたものである。 2024年4月2日更新 謝辞の追記、出典の追記、誤記の修正を行いました。 企業の方向けに使いやすく再構成した「 1.5℃ロードマップ - 脱炭素でチャンスをつかむ。未来をつくる。 」もご活用ください。
Technical Report
兵庫県では2020年度から「ひょうご高校生 環境・未来リーダー育成プロジェクト」を開催しており、 青森県でも昨年度から「青森県から日本・世界の環境・ エネルギー問題を考える地元高校生向けワークショップ」 が始まった。これらは2050年の脱炭素社会の実現に向け、 その担い手となる若手人材の育成を目的とした5~ 6日間の研修プログラムであり、その企画・ 運営にIGES関西研究センターが携わっている。 これまでに兵庫県では延べ25校から104名が、 青森県では6校から32名が参加した。昨今、 気候変動問題をはじめとした地球環境問題に関する教育の充実の必 要性が叫ばれてきており、 そのような市民向けプログラムが各地で開催されるようになってき ているが、高校生を対象とし、...
Discussion Paper
 北九州市は、市内の温室効果ガス(GHG)排出削減目標を掲げるだけでなく、アジア地域への貢献目標も掲げている。それは、アジア地域で、2050年までに、2013年度の市内のGHG排出量の150%以上に相当する排出量の削減を目指す(以下、「150%削減目標」という。)というものである。環境国際協力に長年取り組んできた「世界の環境首都」として、気候変動対策のようなグローバルイシューにも市内外で積極的に貢献していく姿勢を見せている。  本稿は、北九州市の「150%削減目標」の意義や、その目標達成に向けたアプローチを確認した上で、政策効果の「見える化」の方法論について検討を行った。「150%削減目標」が数値目標であることを踏まえ、北九州市の取り組みのうちGHG排出削減量を把握できそうなものを特定し...
Discussion Paper
この報告書は、過去2年間、(一社)環境政策対話研究所が作成してきた「欧州気候市民会議に関する調査報告書(2021年及び2022年版)」を引き継ぎ、地球環境戦略研究機関(IGES)において作成した2023年版です。2021年4月に作成された最初の報告書では、フランスおよび英国の国レベルで行われた気候市民会議の詳細の報告に重点が置かれました。2022年9月に作成された2番目の報告書は、英国やフランスの自治体などへの気候市民会議の広がりと英仏以外の欧州諸国の取り組みをカバーし、可能な範囲でそれらの相互比較や多面的な視点からの分析を行いました。この3回目の報告書は、欧州においてこれまでに実施された気候市民会議から得られた多くの学びや、それを基に作成された様々なガイダンスの紹介に重点を置いています。
Peer-reviewed Article
In 環境情報科学
本稿は、これまでの世界の気候変動への対応が手遅れ気味で、今の「気候危機」をもたらしていることを踏まえ、気候安定化のために今後中長期に取り組むべき科学的政策展開を支援する研究分野、研究課題について展望している。炭素予算が残り少なくなってきていることから、短期的には1.5℃目標達成に向けての国内制度の迅速な整備と削減行動喚起に全力を投入する。循環経済への転換・市民力の利用がその基盤となる。これと並行して中長期には1.5℃あるいは2℃を超えるリスク、国際協力、国際政治経済変化への対応が必要となる。これらを通した長期的視点としては自然共生のもとでの持続可能性を追求してゆくことになる。
Book
世界各国が本気で取り組む「温室効果ガス排出削減」 本当に達成できるの?そもそも必要あるの?専門家に徹底取材! ○2021年はカーボンニュートラル元年! ○世の中の取り組み、再生エネルギーや企業や個人の行動に注目が集まっている! ○本書では、「脱炭素とは何か」を脱炭素に向けどのような立場の人がどのように関わっているかについてマンガで解説します。 ○地球環境戦略研究機関(IGES)、WWF、電力会社、ハウスメーカー、など、 さまざまな立場の人に話を聞いていきます。 ○具体的な取り組みを紹介していくことで、SDGsの最重要課題が、サクッとわかります。 内容説明 いま、世界が一丸となって取り組んでいるテーマが脱炭素。地球温暖化を防ぐために、二酸化炭素の排出量を減らすこと...
Policy Report
グリーンボンドの市場規模は国内外で年々拡大し、日本国内の発行額は2020年には約1兆170億円にまで成長した。一方、グリーンボンドのレポーティングについては、国際的にも、一貫性の欠如や不適切性が指摘されており、投資家が発行体によって開示されているインパクトを自身のポートフォリオに落とし込むことが困難であることが課題とされている。本稿では、グリーンボンドによって期待される又は実現した環境改善効果(インパクト)について、発行体が投資家の信頼を得るために重要な役割を担っている、レポーティングにおけるインパクトの記載(インパクトレポ―ティング)について議論し、以下を提言として提示した。 レポーティングの開示: ICMAのGBPにおいては公募債と私募債を区別していないことから...
Book
『はかって、へらそうCO2 1.5℃大作戦』では、次世代を担う子ども向けに、私たちの日常生活が気候変動に与える影響や持続可能な未来のためにできる行動を、科学的根拠に基づきわかりやすく、また子どもにも身近な事例や説明を用いて監修しました。「②へらす編」では、すまい、移動、食べもの、消費財の4つの領域で温室効果ガス削減につながる実践的な選択肢を提示。さらに、その輪を広げるためのヒントも紹介しています。 IGESの報告書『 1.5℃ライフスタイル―脱炭素型の暮らしを実現する選択肢― 』を軸に、パリ協定の目標達成と豊かな暮らしの両立を子どもにもわかりやすく解説 なぜ1.5℃目標が大切なのか、地球温暖化対策の歴史、国内外の最新動向などを網羅的に概観 地球温暖化以外の環境影響や他国、産業の視点を盛り込み...
Book
『はかって、へらそうCO2 1.5℃大作戦』では、次世代を担う子ども向けに、私たちの日常生活が気候変動に与える影響や持続可能な未来のためにできる行動を、科学的根拠に基づきわかりやすく、また子どもにも身近な事例や説明を用いて監修しました。「①はかる編」では、気候変動緩和の必要性を総合的に解説した上で、ライフスタイルカーボンフットプリントの考え方を紹介。自分の生活に関連してどれだけの温室効果ガスが排出されているのかを簡易計算できるワークシートを使って、理解を深めます。 IGESの報告書『 1.5℃ライフスタイル―脱炭素型の暮らしを実現する選択肢― 』を軸に、パリ協定の目標達成と豊かな暮らしの両立を子どもにもわかりやすく解説 なぜ1.5℃目標が大切なのか、地球温暖化対策の歴史...
Non Peer-reviewed Article
鉄鋼業、化学工業、窯業・土石製品や航空・海運部門は「排出削減が困難なセクター」と呼ばれています。素材産業では製造過程で大きなエネルギーを必要とし、原料に化石燃料が利用されていることなどから、再生可能エネルギーや代替原料の利用などによる排出削減の取り組みが進められています。また、これらの産業の脱炭素化を加速するには、技術開発だけでなく、代替製品の利用や使い捨ての削減など、社会全体の需要側の対策も必要です。航空・海運部門でも近年2050年ネットゼロを目標に、代替燃料の開発が進められていますが、コストや持続可能性の面で実装に向けてさまざまな課題を抱えています。  本特集では、これら排出削減が困難なセクターにおける削減シナリオ、技術開発の現状と課題、ビジネスの事例などを紹介いただき...