第2期戦略研究報告書 (2001年4月~2004年3月) 人材開発プログラム

IGES研究プロジェクトでは戦略的な政策研究を実施しているが、同時に全ての研究プロジェクトは関係者間の対話や情報発信、そして人材開発にも関わっている。 IGESにおける人材開発分野での幅広い取り組みを強化し、またIGES自体の有効性を高めるため、IGESは1999年に人材開発プログラムを設置した。この目的を受け、人材開発プログラムの戦略研究としては、政策ではなく実施を志向した研究活動を行ってきた。本プログラムでは、革新的な学習や研修方法の開発を主眼とし、知識と実践の差をなくそうとするIGESの取り組みをサポートしてきた。

目的と対象:
人材開発プログラムでは、研究に基づいた政策決定を実現するため、政策決定者向けに革新的な研修を提供し、政策研究と政策決定を結びつけることを目的とし、活動を行った。アジェンダ21の基本理念及びIGESの使命を踏まえ、本プログラムでは、特に下記の目的に基づき持続可能な発展についての学習をサポートすることを目指した。
(1) 総合的な能力開発アプローチの導入
(2) eラーニングの有効利用の促進 (デジタルデバイドの是正)
(3) 利用者のニーズに基づいたeラーニングと対面式研修の複合的な提供

成果の概要:
人材開発プログラム(以下プログラム)はeラーニング(インターネット利用の学習)を活動の中核とし、デジタルデバイドの是正のためeラーニングと対面式研修ワークショップの複合的な提供を行ってきた。研修教材は、IGESの戦略研究結果や、持続可能な発展に向けた政策転換を目指す組織の幅広い国際ネットワークからもたらされる知的資源に基づいて作成した。
● eラーニング: 計40のeコース (個別指導型、実務的、実践的、短時間、自己学習型のコース)を開発し、IGESおよびその協力組織の研究成果の進展や実行におけるリーダーシップ能力の強化に成功した。第1期からのeコース総数は47 (英語:35、 日本語: 12) で、4,700名以上の利用者がIGES eラーニングシステムに登録し、活用している。
● 研修用教材の開発: オンライン、オフライン及びその双方を併用した研修用、学習用教材を開発した。
● 研修ワークショップの実施: 計9回にわたる国内の対面式研修ワークショップを企画、実施した。(研修総日数22日、総参加者は18カ国から140名)
● インターン制度によるリーダーシップ研修: 3ヶ月から6ヶ月の長期研究インターンシップを計3名のLEADフェローに提供し、リーダーシップ能力を強化すると共にIGES研究員との情報交換を行った。
● ネットワークの構築: 持続可能な発展に取り組む人材開発関係者のネットワークを強化した。
● 調査研究: ISO14001についての自己学習型、非同期型eコースを受講した約1,600名の神奈川県庁職員の協力を受け、eラーニングの影響についての調査を行った(281の有効回答)。eコースのコンテンツは、神奈川県が制作した既存の資料を活用した。

結論として、人材開発プログラムはアジア太平洋地域のリーダーの知的及び社会的能力の増大において高い成果をあげた。本プログラムではオンライン・オフライン双方で多数の高品質な人材開発の教材を開発し、影響力のある多数のリーダーへの研修(オンライン・オフライン)を行い、知識と行動の差を埋めるため持続的可能な発展に取り組む人々とのネットワークを強化することができた。

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