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Discussion Paper
2016年2月、日本の温室効果ガス排出量の約4割を占める電力部門における排出削減の取り組みが明らかになりました。本ペーパーでは、これまでに至る経緯を概観した後、自主的枠組みと制度的仕組みを紹介し、電力部門の低炭素化に向けた中長期的な観点からの課題及び石炭火力・ガス火力発電新設に伴う様々なリスクについてまとめています。 Remarks: 7月15日改訂 ○石炭火力及びガス火力発電に対するポリシーミックスの在り方として、政府が講じる政策措置は電気事業低炭素社会協議会を中心とする自主的取り組みを促すものであることを明記致しました。 ○火力発電所の設備容量に関するデータの更新、発電所の年式別熱効率のデータを追加致しました。 ○2030年、2050年時点で想定されるCO2排出量及び各時点の原単位目標...
Discussion Paper
<要旨> 本稿では、現在公表されている18 GWにおよぶ石炭火力発電の新規建設及び更新(以下、設備追加)計画が日本の温暖化対策に関する中期目標(2030年目標)及び長期目標(2050年目標)に与える影響について分析した。加えて、これらの目標の達成に向けて電力業界全体の実効性のある取組が講じられた際の、石炭火力発電設備に対する経済的リスクについて考察した。 中期目標(2030年目標)の国際的評価と石炭火力発電の設備追加計画が与える影響 2015年4月30日に、日本政府は「2030年度に2013年度比26%削減(2005年度比25.4%削減)」とする約束草案要綱を発表し、長期エネルギー需給見通し骨子を了承した。本骨子では、「2030年の時点での電源構成として原子力発電を20~22%...
Discussion Paper
2014年11月12日、米中首脳会談後の共同声明において、米国と中国が、以下のような温室効果ガス(GHG)の排出削減目標を発表した。 o 米国:2025年までにGHG排出量を2005年比で26~28%削減 o 中国:2030年頃までに、なるべく早い時期にCO2排出量を頭打ち(ピークアウト); 一次エネルギー消費における非化石燃料の割合を2030年までに約20%  本稿では、米中の2020年以降の温暖化対策目標について、既存文献で示される両国の排出経路シナリオと比較することにより、目標の野心度についての評価を行った。評価するに当たり、気温上昇2℃未満抑制に向けた排出経路との整合性、及び目標達成のための追加的な努力の必要性、という二つの評価軸を用いた。前者は環境十全性の視点から評価であり...