長期低炭素ビジョン実現に向けた諸課題とグリーン税制改革

Event: SEEPS2017
Date: 2017/09/10 Kochi, Japan
Conference Proceeding

 本研究では、2050年までに温室効果ガス排出量80%削減という長期目標の達成とともに、経済的社会的諸課題の同時解決という方向性を打ち出した長期低炭素ビジョンの方向性に合致したグリーン税制改革を検討する。長期低炭素ビジョン実現に向けた経済的社会的課題として挙げられているもののうち、特に経済成長の量から質への転換、雇用の促進、投資促進と潜在需要の喚起、地方の財政力低下、高齢化への対応などは、低炭素技術への投資促進や再エネによる分散型エネルギーの普及などにより排出削減と同時に解決できるポテンシャルが高いと思われるが、これらを目指したグリーン税制改革を検討する目的で、炭素税による排出削減効果と、炭素税収を他税の減税に充てることで租税による市場の歪みを軽減する効果や雇用の増加といった経済的社会的課題への対応を同時に達成することが可能であるとする二重配当仮説を精査する。また、グリーン税制改革における炭素税収の安定性確保の観点から、排出削減効果が十分に発揮できない炭素税率設定につながるという懸念があることから、この問題についても検討する。

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