重化学工業部門、輸送部門における炭素中立化は技術的および経済的に実現可能

Briefing Note

2018年8月に「エネルギー移行委員会 (ETC: Energy Transition Commission)」が「Mission Possible –Reaching Net-Zero Carbon Emissions from Harder-To-Abate Sectors by Mid-Century-」を公表した。本報告書は、炭素中立(Net-Zero)が難しいとされる重化学工業(鉄鋼、セメント、石油化学)部門および貨物、船舶、航空など旅客以外の輸送手段(以下、貨物など輸送部門)を対象に、炭素中立の技術的可能性とそれを実現するための施策をまとめたものである。本報告書は、200人を超える専門家へのインタビュー結果に基づき、世界的にも著名なコンサルティング会社(Material Economics社、Mckinsey&Company社、University Maritime Advisory Services社、SYSTEMIQ社)によって、取りまとめたられた。炭素中立社会の構築に向けて、重化学工業部門および貨物など輸送部門における対策は大きな課題である中で、本報告書には炭素中立社会における将来の国内産業構造あるいは産業技術を見据えるうえで,重要な指摘が多く含まれている。従って、本稿は報告書の主要論点をセクションごとに取り上げることを目的とする。

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