第2期戦略研究報告書 (2001年4月~2004年3月) 森林保全プロジェクト

Business Report

森林保全プロジェクトは、森林管理における地域住民の参加を促進するために、ガイドラインおよび勧告を作成することを目的とした。これらは、(1)村落レベルにおける、村落民およびそれ以外の利害関係者を対象とした村落行動指針(VAG)、(2)地方レベルにおける、地方(州あるいは県)政府やそれ以外の利害関係者を対象とした地方政策指針(LPG)、(3)国家レベルでの森林管理における住民参加に関する国際条約の効果的な適応を確実にするための国家政策勧告(NPR)からなる。

研究を行うにあたっては、2つの相互に関連性のあるアプローチを用いた。1つは、VAGを作成するために利用された「地方アプローチ」であり、このアプローチでの分析は村落レベルから始まり、それらの展望は地方および、中央政府まで繰り広げられる。我々が用いた手法は、参加型アクションリサーチ(PAR)と呼ばれるものであり、この手法は、地域住民が、自らの生活状況を改善するために、関連があると考えている課題のために、一緒になって調べるというプロセスである。村落レベルや県レベルでの、小さなワークショップを開催することもまた、重要な方法である。もう1つのアプローチは、NPRを作成するために用いられる「国際アプローチ」であった。このアプローチでは、国際レベルからの分析から始められ、中央政府および地方政府レベルについても考慮される。これらの2つのアプローチは、地方政府レベル、特に、LPGを作成する際に融合される。

第2期には、研究対象国は、インドネシア、ラオス、極東ロシアの3カ国であった。3カ国における戦略政策研究の重要な点は、各国の政治的な特性および森林や森林管理の状況にある。我々が行った研究成果は、これらの3カ国において適応される可能性は高いと考えられる。

我々は、最終的にはインドネシアの西クタイ県を対象とする村落行動指針(VAG)および県政策指針(LPG)を、ラオスのサワンナケート県およびウドムサイ県を対象とする村落行動指針(VAG)および地方政策指針(LPG)を、極東ロシアのハバロフスク州を対象とする総合指針を作成した。さらに、3カ国を対象に国家政策勧告(NPR)を作成した。したがって、上に述べた具体的な成果物を若干修正する形で、ほとんどすべての目的を達成したといえる。

特記すべきことは、本プロジェクトが2003年6月にインドネシア東カリマンタン西クタイ県で制定されたコミュニティフォレストリー実施条例のドラフトを作成し改変するプロセスにおいて、実質的に貢献しことである。さらに、3つの対象国における地方の利害関係者は、指針を作成するプロセスに直接関わったので、彼らが指針を利用する可能性はきわめて高い。また、ラオスに関しては、第2期において森林保全研究に協力してきた日本のNGOであるメコンウォッチが、ラオスにおける指針をフォローアップする活動を準備し始めた。

本プロジェクトは、このようなすばらしい成果を上げたものの、2つの欠点ももちあわせている。第1は、これらの指針の他地域への適用性について検討することはできたが、基本的にこれらの指針類は、それぞれの調査地域に特有なものであるので、一般化することが困難であったということである。第2は、本プロジェクトが国際舞台で十分な貢献を行うことができなかったことであった。

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