持続可能な消費と生産に向けた政策類型の再考

Event: 環境経済・政策学会 2017 年大会
Date: 2017年9月9〜10日,高知工科大学
Presentation

2010年代に入って、現在の環境政策のベースとなっている効率性改善を重視するアプローチから、資源利用・エネルギー利用の総量抑制を意識した充足性アプローチを重視する動きが出てきている。2015年には持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定が採択され、いずれも無限の資源、環境容量を前提としない社会経済を目指すものである。本研究における充足性アプローチは、従来の効率性アプローチに対して、資源・環境制約を念頭にして、消費・ニーズのあり方の転換も視野に入れてエネルギー・資源消費総量を抑制するアプローチと定義する。従来、環境政策はその政策手法(規制的、経済的、自主的、情報的手法)により検討が行われてきたが、SCPが取り扱う領域が汚染対策や環境効率の改善から、幅広い社会やインフラのあり方の転換へとシフトするに従い、従来型の政策類型では捕らえきれない要素が出てきている。充足性に関する政策デザインに関する議論を深めていくためには、ライフスタイルの変革、技術革新やビジネスモデルの転換などを見据えた異なるアプローチが必要である。本研究では、汚染対策、効率改善から充足性への政策言説の変化を踏まえ、持続可能な消費と生産(SCP)に関する新たな政策類型を提案する。

Date: