持続可能な消費と生産に向けた地域社会の取り組み:事例から得られた教訓と現場の視点

In アジア太平洋における持続可能な消費と生産:資源制約を乗り越えてアジアは豊かさを実現できるか
Chapter: 2010
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本章では、持続可能な消費と生産(SCP)に向けたアジア太平洋地域における地域社会の取り組み事例をもとにSCPにおける地域社会の役割を考察し、政策志向型の教訓として以下の主要な論点を提示する。

―地域社会がSCPの実現に向けて一定の役割を果たすと予想されるプロジェクトを活動のタイプ別に分類する際には、その地域社会の特性を分析し、それに基づいて意思決定を図ることが望ましい。

―ガバナンスや情報アクセスを施策の中核に据えることが地域社会の参加を促す決定要因となるが、マクロ政策と現場レベルでの活動をより強く結びつけるため、一定の介入が必要である。

―地域社会が外部の推進役や革新的な技術に対して受け入れる意思を持つことが、成功のための重要な要因である。また、革新的な技術や活動が地域社会に受け入れられるか否かが不透明な場合にあっては、開放的地域社会において実施していくことが望ましい。

―人々に参加に関する誘因を与え、結集を促すことも、成功のための大きな要因である。ソフトウェア(政策)とハードウェア(社会資本)だけでなく、マインドウェア(人々の啓発)も考慮に入れる必要がある。

―複数のステークホルダーとの協働は、プロジェクトの実効性を高め、革新的なプロジェクトに付随し地域社会が直面しうるリスクを回避する手段となりうる。

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